艦これOP『海色』の歌の解釈、細部の詰め。

艦これOP『海色』の歌の解釈、細部の詰め。

艦これOP『海色』の歌詞ストーリー概要

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以下の記事は、あくまでも詳細の細かな部分を説明しています。

 

 

ある時、現代にて、戦争を続ける艦娘(以後、大和ミライ)と過去にて、同じように戦う艦娘(以後、大和カコ)の意識が夢を通して共有される不思議現象が始まった。

 

ミライが寝ていて、カコが起きているときには、ミライの意識だけが時を遡り、カコの中に宿る。カコの五感を通して、過去の世界に生きることができるようになる。カコの中にいるため、ミライに実体はないが、カコと脳内で会話はできる。逆に、カコが寝て、ミライが起きていると、カコの意識だけが時を越えて、現代にいるミライの中に宿る。

 

初めは驚いた二人であったが、年代の近く、姿もほぼ同じ二人は直ぐに仲良くなる。お互いのことを良く知ったことで、カコは思う。「もしも、私が海に沈むときには、意識が途切れる最後の瞬間まで、ミライの声がするんだろうなぁ」と。そんなことを考えながらも、今はカコの意識がミライの中に宿り、現代にて、二人平和を願い、戦闘を続けている。
二人なりに、この不思議現象を調べ、時代を意識が乗り越える原理や意識ではなく、肉体も時代を越える方法を模索していく。しかし、完全な方法が見つかる前に二人の関係が変わってしまう。

 

現代においても”あの戦い”と伝わる日本の存亡をかけた海戦がカコの時代にて発生したのだ。まさに、「皇国の興廃この一戦にあり」。その歴史的な海戦において、艦隊旗艦に任命されたのが”大和カコ”であった。

 

戦場に向かうカコとその中に宿るミライ。カコは「私たちがこの海戦で敗れれば、確実に日本が滅ぶ。だから、たとえ何を引き換えにしても、勝利を掴まなければならない。私の命に代えてでも」とミライへ決意を語る。カコがこの戦闘で死ぬことを知っているミライは「例え、カコが死んでもあたしはカコの自我を守れる。あなたの身体が海に沈んでも、あたしがあなたの意識を未来で実体化する方法を探し出す」とカコに戦いの結末を告げず、死んでもどうにかするから頑張ってと激励する。

 

圧倒的な劣勢下、大和カコを旗艦とし、勝利を信じ戦闘を続ける艦娘たち。しかし、多勢に無勢、次第に追いつめられ、カコも全身に傷を負い、これ以上の戦闘は不可能かと思われた。撤退するか。戦うか。このまま戦っても勝利は無い。しかし、撤退してもこれ以降、有効な反撃は不可能。いずれは日本は滅ぼされる。もしも、勝利の可能性があるとすれば、捨て身の特攻で、敵旗艦を撃破することだけ。

 

カコは旗下の艦娘に特攻作戦を伝え、突撃命令を下す。旗下の艦娘は旗艦の突入を支援するべく行動し、彼女たちの支援の下、単騎ながらカコは敵中深くまで侵入、敵旗艦との戦闘を開始した。

 

敵との戦闘は熾烈を極め、既に満身創痍だったカコの傷は命の関わるほどになっていた。ここまでカコの中にいたミライは「これ以上は無理よ。ここままでは死んでしまう。体は助からなくても、意識だけ未来に送れば意識が死ぬことは避けられる。こちらの肉体が無くなれば、未来で実体を持つこともできるはずよ。だから、意識が消える前に未来に還りましょう!」
それに対し、カコは「まだ私は戦える。ここ引くわけにはいかないのよ。今、私が意識を失えば、日本が滅ぶ。それに、私はそう簡単に死なないわ。黙って見てなさい、ミライ

 

激闘の末、敵旗艦を撃破する大和カコ。同時にカコも倒れる。既に致命傷を負い、敵を倒すまで戦えたのが奇跡といえた。まさに、最後の一瞬まで勝利の希望を捨てなかったカコの意志が勝利を引き寄せたといえるだろう。

 

敵陣中央で、たった一人、敵と相打ったカコの周囲に仲間は誰一人としていない。共に突入し、支援してくれた仲間の生死も、もう分からない。戦いの過程も結末も、何一つ知られることなく、カコは沈む。

 

カコ「ごめんね。まだやれるって、大丈夫って、全部嘘なのよ。もうこれで、終わり。私は助からないわ。ごめんね、ミライ
カコ「私の血や肉が海に散らばっていく。でも、私が私であると思うその存在は溶けずに深みに沈んでいく。その自我すらも白一色に染まっていく・・・

 

何も見えない。何も聞こえない。何も感じない真っ白な光の中。ミライの声だけがする。

 

ミライ「違う!こんなの違う!まだ終わりじゃない。終わらせない!違うって言って、死なないでカコ!
・・・やっぱり、死ぬ間際までミライの声がするって思った通りだったね・・・」と、薄らと微笑みながらカコは言う。

 

カコ「でも、私は還らない。過去の人間が未来に生きるのは理に反するわ。それにね、ミライが今生きて、私に語り掛けられるということが、私が私の命と引き換えにしても守りたかったもの。大切なミライに続く日本があると分かるなら、そうね、あたしは安心して逝ける。

 

カコ「ね、ミライ。最後に、お願い。私という半身を失って、どんなに今が苦しくても、止まらずに、未来に進んで。私があなたを守ったように、あなたも未来を守る為に戦っていくのよ
カコ「艦隊旗艦として大和カコが大和ミライに命じます。 抜錨せよ!進みなさい。前に前に。それが私の最後のお願い。ごめんなさい。ミライ。さようなら

 

そして、カコの意識は消え、肉体は暗く冷たい水底へと沈んでいく。過去にての依代を失ったミライは現代に引き戻される。

 

明るく暖かな朝日を浴び、ミライは目覚める。カコが最後に願ったこと。「進め!抜錨せよ!
その言葉を胸に今日もミライは戦場へ向かう。

 

ミライ「カコの死を後悔だけはしたくない。悲劇を繰り返すなという愚か者もいるけれど、あたしはカコの死を悲劇だとは思いたくない
ミライ「そんな言葉に縋って、戦いを辞めたりしない。あたしもカコのように、この日本とそこに生まれる全ての人を守っていく。それがカコの最後の願いであり、命を賭してもいいと思えるあたしの願いだから!

 

 

以上が、最終的に判明した、『海色』の歌詞ストーリーということになりました。

 

 

艦これOP『海色』の歌詞考察、解釈ということで、ひたすらに歌詞の意味を追求してはや4記事目です。

 

段階を踏んで考察を進めているので、順番どおりに読んでください。さもないと、「なんでそうなるの?」という疑問が多発するでしょう(笑)

 

海色の歌詞は「どうしてこんなに難しく、意味を取りにくくする必要があるのだろう?」というくらいに暗号化されていますので、丁寧に紐解いていかないと意味が分かりません。

 

 

さて、前口上はここまでにします。

 

Cまで、歌詞中の代名詞の確定、キーワードの確定、そして、歌詞内のシーン毎の時系列の確定まで行ってきました。それぞれが、それまでの考察の結果が無ければ解けなかっただろうと思わせる難度でした。間違いなく、最も難しかった歌詞解釈になりましたね、えぇ。

 

今回が、本当に最後です。歌詞の逐語解釈を行い、『海色』の解釈を終わります。

 

1記事目⇒[歌詞考察]艦これOPの『海色(みいろ)』の歌詞の意味、解釈@理解させる気が無いマジで鬼畜な歌詞構成w

 

2記事目⇒艦これOPの『海色(みいろ)』の歌詞の意味、解釈Aキーワード分析!

 

3記事目⇒[歌詞考察]艦これOP『海色(みいろ)』の意味、解釈B 時系列の確定!

 

 

このあと、まずは、ここまでに積み上げた解釈の完全版を提示し、その後、逐語訳へ入っていきます。

 

 

ここまでに積み重ねた、解釈の結論の完全版

 

最初に艦これの考察記事を書き始めたのが、今から5日前で、それからCまでの解釈中に修正した要素もあります。よって、ここが完全版、です(`・ω・´)キリ

 

まず、海色に登場する代名詞の意味です。

 

海色の代名詞の結論

”私”は基本的に過去にいる艦娘大和”大和カコちゃん”のことを指す。(大和カコはジョンが命名)
”あなた”は基本的に現代にいる艦娘大和”大和ミライちゃん”ことを指す。また、地の文の話者もミライちゃんである。(大和ミライはジョンが命名)

 

ただし、私とあなたの代名詞には例外が存在し、間奏部分の
44、世界の全てが海色に消えても
45、あなたを忘れない
46、世界の全てが海色に溶けても
47、私が探しだす 

のみは、”私”は大和ミライで、”あなた”は大和カコを指す。通常部分とは逆である。

 

”she”は大和カコのことを客観的に指す。
”we”は大和ミライを含めて、まだ生きて戦っている艦娘のこと。
”them”は大和カコを含めて、過去に戦死した艦娘のこと。

”foolish(愚か者)”は「悲劇を繰り返すな」と言った誰かが愚か者であるというだけの意味。

 

 

歌詞中にある意味がよく分からないキーワード群の解釈

 

意味不明キーワード群の解釈一覧

5、記憶の意味を試されているみたいに
記憶の意味・・・大和ミライと大和カコの意識が、夜の夢の中で繋がり、大和カコの死に際の願い「ミライ、私の死を乗り越えて、顔を上げて、前を見て、未来を守るために戦って。進みなさい!」をミライが受け取ったことの意味。つまり、その言葉を受け取って、その意味をミライがどう考え、どう行動するのか?ということが試されているということ。
15、世界の全て
15、世界の全て・・・自分が感じ、想い、考えたことなどを含めた全ての記憶。
19、世界が全て反転
19、世界が全て反転・・・大和カコと大和ミライのどちらの主観(世界)であるか?ということが反転するという意味。この前後で、前半では、大和カコの世界で大和カコの体の中に大和ミライの意識が入っていたのが、反転して、後半では大和ミライの世界の大和ミライの体の中に、大和カコの意識が入っている。
15、海色
海色・・・物理的な水に食塩が溶けた海ではなく、青い大海原という概念であることを強調している。
38、いつの日か 変われるって、49、大丈夫 変われるって 今
変われるとは、カコがミライの世界にて、今のミライの中の意識としてある状況から、ミライの世界で実体を持つ存在に変われるという意味。つまり、過去から現代に意識を保って生まれ変わる(転生する)ということ

 

 

最後に歌詞内のシーンごとの時系列

 

歌詞内のシーンごとの時系列確定版!!

 

@物語のスタート
・・・大和ミライと大和カコの意識が出会う。記憶共有現象が始まる。

 

歌詞内での明示無し。

 

ミライが就寝中は、夢のように、カコの意識の中に移動し、カコの視点から過去の世界を見る。
カコが就寝中は、夢のように、ミライの意識の中に移動し、ミライの視点からカコにとっては未来の現代の世界を見る。

 

移動先の世界では、自分の肉体は無く、相手の脳内で会話することだけが可能。

 

そんな記憶共有現象が始まる。

 

 

Aそんな超常現象にも慣れたころの二人の会話。

 

カコ「あたしが海戦に散るときには、きっと最後の瞬間まで、頭の中でミライの声がするんだろうな」

 

15、世界のすべてが海色に溶けても きっと
16、あなたの声がする
17、大丈夫 還ろうって

 

カコ「今はミライの体の中にいるけど、過去と変わらず、現代でも日本を守るために前を向き、戦っている」
19、世界が全て反転しているのなら
20、それでもあなたと
21、真っ直ぐに 前を見てて
22、今 願い込めた 一撃 爆ぜた

 

カコ「ミライのいる現代から見れば、あたしはもう過去に消えている存在で、あたしが死ねばその通りになる。でも、きっと、あたしが死んだらミライの中に逃げ込めるはず。いつかは、ミライの身体から出て、自分の身体を持てるはず。そうすれば、違う時代に生まれ変わることもできる。でも、それができないとして、あたしが幻だとしても、まだ生きているんだから、ミライと一緒に奇跡みたいだけど、現代で、戦いを続けよう」
36、私の全てが過去に消えても ずっと
37、きっと 共にあるって
38、いつの日か 変われるって
39、でも
40、私が全て幻だとしたら そう
41、それでもあなたと
42、奇跡のよう この時代に
43、今 祈り込めた 一撃 響け

 

Bカコのいる時代の日本が滅亡の危機にさらされる。出撃前。

 

カコ「この戦いに負ければ後は無い。自分の命よりも任務の達成を優先する必要がある。死ぬかもしれない」

 

そういうカコにミライは

 

ミライ「たとえ、あなたが死んでも、あたしはあなたを忘れない。どこに至って見つけ出してあげるんだから!」
44、世界の全てが海色に消えても
45、あなたを忘れない
46、世界の全てが海色に溶けても
47、私が探しだす

 

そういって、カコを激励。

 

 

C熾烈な戦闘中、追いつめられつつあるカコの中にいるミライとカコのやり取り。

 

ミライ「大丈夫、今なら現代に意識だけ還れるはずよ!こっちでカコが死ねば、そこで実体を持てるようになるはず。だから早く、現代に、意識まで死ぬ前に!」
カコ「この戦いに負けるわけにはいかないの。この程度じゃ死なないわ。まだやれる!」

 

相打ちで敵を倒したカコ。
敵を倒し、防衛を果たしたが、既に致命傷であった。

 

カコ「ごめんね。まだやれるって、大丈夫って、全部嘘なのよ。もうこれで、終わり。あたしは助からないわ。ごめんね、ミライ」
48、大丈夫 還ろうって でも
49、大丈夫 変われるって 今
50、進むのよ やれるって まだ
51、全部嘘 これで終わり 違う!

 

 

 

Dカコは海に沈んでいく。

 

カコ「私の血や肉が海に散らばっていく。肉体がバラバラになっても、まだ、私が私であると思うその存在は深みに沈んでいく。そして、その自我すらも海に溶け、意識は白一色に染まっていく・・・」
52、今――
53、私の全てが海色に溶けても
54、深みへ落ちていく
55、そして
56、記憶の全てが海色になって
57、光に消えていく

 

 

 

E肉体を失い、自我も掠れたカコが、死ぬ直前、最後に願う。

 

ミライ「違う!こんなの違う!まだ終わりじゃない。終わらせない!違うって言って、死なないでカコ!」
カコ「・・・やっぱり、死ぬ間際までミライの声がするって思った通りだったね・・・」
カコ「でも、私は還れない。還らない。だって、ミライが今生きていることが、私が私の命と引き換えにしても守りたかったもの。大切なミライに続く日本があると分かるなら、そうね、あたしは安心して逝ける。」
カコ「ね、ミライ。最後に、お願い。私という半身を失って、どんなに今が苦しくても、止まらずに、未来に進んで。私があなたを守ったように、あなたも未来を守る為に戦っていくの」
カコ「第一艦隊旗艦として大和カコが大和ミライに命じます。 抜錨せよ!進みなさい。前に前に。それが私の最後のお願い。ごめんね、ミライ。さようなら」

 

58、たとえ――
59、世界の全てが海色に溶けても きっと
60、あなたの声がする
61、大丈夫 還ろうって
62、でも
63、大切なあなたが生まれてくるなら そう
64、私は歩き出せる
65、最後にね この願い
66、今乗り越え 未来へと Weigh Anchor!

 

 

Fカコという意識の依代を失い、現代の朝に目覚めるミライ。

 

ミライ「カコの最後の願いを繰り返し考える」
ミライ「カコの死を後悔だけはしたくない。悲劇を繰り返すなという愚か者もいるけれど、あたしはカコの死を悲劇だとは思いたくない。」
ミライ「そんな言葉に縋って、戦いを辞めたりしない。あたしもカコのように、この日本とそこに生まれる全ての人を守っていく。それがカコの最後の願いであり、命を賭してもいいと思えるあたしの願いだから!」

 

 

1、朝の光 眩しくて
2、Weigh Anchor!
3、言葉もなくて
4、ただ波の音 聞いてた
5、記憶の意味 試されている みたいに
6、闇の中でも思い出す
7、前に進むの
8、見ていてよ
9、So repeatedly, we wont regret to them
10、そんな風にも考えていたの

 

23、She was splendid like our flagship
24、But its all in the past
25、She never gave up the hope even till the end
26、Only the sea knows だから
27、塗り潰されても忘れない
28、こじ開けるの
29、見ていてよ
30、So foolish, dont repeat the tragedy
31、そんな言葉にすがりはしない

 

 

 

歌詞はここで終わりです。そして、ミライは戦いを続けていくのでしょう。

 

 

 

 

艦これOP『海色』逐語解釈!!

 

@

 

1、朝の光 眩しくて
2、Weigh Anchor!
3、言葉もなくて
4、ただ波の音 聞いてた
5、記憶の意味 試されている みたいに
6、闇の中でも思い出す
7、前に進むの
8、見ていてよ
9、So repeatedly, we wont regret to them
10、そんな風にも考えていたの

 

ここは、時系列的には『大和カコ』が戦死した翌日以降の『大和ミライ』の視点から語られる部分です。
ここまでやってきた解釈で足りない部分以外は、サクサクと意味を確定させていきますが、ここまでの記事を順に読んであれば問題ないでしょう(笑)

 

 

1、朝の光 眩しくて
2、Weigh Anchor!
一瞬前まで、カコと共に暗く冷たい水底にいたミライにとって、朝の光は明るく、眩しく感じられて・・・
ミライ「カコ先輩草葉の陰から見ていてください。あたしは前に進みます。抜錨せよ!」

 

 

3、言葉もなくて
4、ただ波の音 聞いてた
5、記憶の意味 試されている みたいに

 

カコの最後にかける言葉が無い。
無言で。

 

この二つが浮かびますが、物思いに沈むという方がいいでしょうね。かける言葉が無いとはいえ、もうカコとは会えないですから。可哀想という思いだけが心を支配しているわけではないはずですしね。

 

ならば、『無言で物思いに耽っている』がいいでしょう。

 

波の音聴いていたということですから、堤防に腰掛けているということですね。

 

何を考えているのか?

 

記憶の意味を試されているみたいに。カコと記憶を共有した日々、そして、カコの最後と最後の願いのことですよね。記憶は。その意味を試されるとは何でしょうか?
願いと試されると言えば、願いを叶えられるか?叶える努力をしているか?といういことに感じられます。

 

カコの最後の願いに応えられるか?を試されているみたいに

 

最後の「みたいに」が繋がらないので、6以降の歌詞とセットにしてみます。

 

 

3、言葉もなくて
4、ただ波の音 聞いてた
ミライは無言で堤防に腰掛け、波の音に耳を傾けながら、一言も発することなく、物思いに耽っていた。

 

 

5、記憶の意味 試されている みたいに
6、闇の中でも思い出す
7、前に進むの
8、見ていてよ

 

 

5,6を繋げると、試されているみたいに思い出すとありますね。

 

闇の中でも・・・。物思いに耽る。堤防で。聞く。

 

うねる波や青い海という表現が無い以上、目を閉じているということで問題ないでしょう。
ミライが目を閉じているから、闇です。瞼の裏の闇に浮かぶのは、カコが残した最後の願い。とそのときの彼女の想い。

 

まるで試されているように、ミライはその願いを思い浮かべるということ。

 

なるほど。歌詞を文章に直すと、「記憶の意味を、試されているみたいに闇の中でも思い出す」ということですか。

 

試されるとなると、何をと感じますね。記憶の意味より、もう少し踏み込むと、ミライの資質を試すものなはずです。覚悟か、誇りか・・・。決意か。うーん。

 

命令を守るのかを試されるということですかな。ちょっとそれは怨念チック。

 

あぁ、”意志”ですね。守る意志。願いも含めて。日本を守れと言う願いに答える意志を試されているということですね。

 

カコはたった一人、死ぬまでその意志を貫いたわけで、そのことを知っているからこそ、ミライもその意志を試されているようにカコのことを思い出すたびに感じるわけです。

 

つまり、カコと同じほど強く、日本を守ろうという意志を持てているのか?と試されるように感じるわけですね、ミライが。

 

意志とするなら、続きの、「前に進むの!」も繋がります。守るために戦う意志を試されている。だから、その意志を示すために、私は前に進むの!私の意志を見ていてよ!となるわけです。

 

 

5、記憶の意味 試されている みたいに
6、闇の中でも思い出す
カコがたった一人、命を捨ててでも日本を守り戦うのを見ていたミライの記憶、カコが死ぬ直前にミライに託した「日本の未来を守って」という願い。ミライが目を閉じ、瞼の裏の暗闇を見つめる度、それらの記憶が思い出される。まるで、ミライの「日本の未来を守る」意志の強さを、カコの「日本の未来を守った」意志の強さに試されているみたいに。

 

7、前に進むの
8、見ていてよ
ミライ「だから、その意志の強さを示すために、あたしは前に進みます。」
ミライ「カコ先輩、見ていてくださいよ!あなたに負けないくらいあたしだって日本を守りたいと思っているんですから!」

 

 

 

9、So repeatedly, we wont regret to them
10、そんな風にも考えていたの

 

@のブロック最後です。

 

英訳は「だから、私たちは何度も何度も、決して彼らの死を後悔しないって」そんな風にも考えていたのとなります。

 

 

「だから」とは?

 

先輩は「日本の未来を守る」意志の果てに戦いに散った。私(ミライ)も全く同じ思いを胸に戦う。いつか、先輩と同じように死ぬことになるかもしれない。私はそうなっても後悔しない。だから、先輩も後悔なんてしていない。だから、私も先輩の死を後悔なんてしてはいけないんだ。と、そう何度も考えていたということでしょう。

 

しかし、”繰り返し”思うのは何故でしょうか?
そんな風に”も”とは何でしょうか?

 

まるで、後悔してしまうことを、何度も考え直して、後悔しないと言っているみたいですよね。

 

 

確かに、国を守る意思を継いで戦っているとはいえ、カコとミライは友人だったわけです。ミライがカコの死を悲しまないわけがない。直前まで「カコ、死なないで!」と叫んでいたのに、スッパリと切り替えて、「悲しくなんかない。カコの死を惜しんだりしない!」と言えるわけがないんです。

 

自分の半身のようなカコが、自分の目の前で死んだわけで、どうしても悲しくなってしまうのは人として当然のこと。だからこそ、ミライは何度も何度も、カコは国を守って死んだんだ、惜しみなんてしない、後悔なんてしないと理性的に感情を抑え込んで、言い聞かせていたということになります。

 

 

9、So repeatedly, we wont regret to them(だから、私たちは何度も何度も、彼らの死を悔やみはしないと)
10、そんな風にも考えていたの
ミライ「私たちだって戦いに散華した先輩たちと同じくらい「日本を守りたい」と思って戦っている。私たちが死んでも、それで日本を守れるなら後悔はしない。だから、きっと先輩たちも後悔なんてしていないはず。なのに、私たちが勝手に先輩の死を悔やむわけにはいかない」。目の前で自分の半身のようなカコが死ぬのを最後まで見ていたミライは悲しい、寂しい、悔しいとどうしようもなく湧き上がる感情を理性で抑え、繰り返し何度も「カコが死んでしまったことを後悔したりなんてしない」と頭では考えていた。

 

 

 

このブロックの逐語訳

 

1、朝の光 眩しくて
2、Weigh Anchor!

一瞬前まで、カコと共に暗く冷たい水底にいたミライにとって、朝の光は明るく、眩しく感じられて・・・
ミライ「カコ先輩草葉の陰から見ていてください。あたしは前に進みます。抜錨せよ!」

 

3、言葉もなくて
4、ただ波の音 聞いてた

ミライは無言で堤防に腰掛け、波の音に耳を傾けながら、一言も発することなく、物思いに耽っていた。

 

5、記憶の意味 試されている みたいに
6、闇の中でも思い出す

カコがたった一人、命を捨ててでも日本を守り戦うのを見ていたミライの記憶、カコが死ぬ直前にミライに託した「日本の未来を守って」という願い。ミライが目を閉じ、瞼の裏の暗闇を見つめる度、それらの記憶が思い出される。まるで、ミライの「日本の未来を守る」意志の強さを、カコの「日本の未来を守った」意志の強さに試されているみたいに。

 

7、前に進むの
8、見ていてよ

ミライ「だから、その意志の強さを示すために、あたしは前に進みます。」
ミライ「カコ先輩、見ていてくださいよ!あなたに負けないくらいあたしだって日本を守りたいと思っているんですから!」

 

9、So repeatedly, we wont regret to them(だから、私たちは何度も何度も、彼らの死を悔やみはしないと)
10、そんな風にも考えていたの

ミライ「私たちだって戦いに散華した先輩たちと同じくらい「日本を守りたい」と思って戦っている。私たちが死んでも、それで日本を守れるなら後悔はしない。だから、きっと先輩たちも後悔なんてしていないはず。なのに、私たちが勝手に先輩の死を悔やむわけにはいかない」。目の前で自分の半身のようなカコが死ぬのを最後まで見ていたミライは悲しい、寂しい、悔しいとどうしようもなく湧き上がる感情を理性で抑え、繰り返し何度も「カコが死んでしまったことを後悔したりなんてしない」と頭では考えていた。

 

 

全文解釈はカテゴリトップに設置します。(2019年3月追記)

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